Last Updated on 2021年1月29日 by ジョブメンズラボ
こんにちは。ジョブメンズラボのお金マイスター(お金好き)ことしんちゃんです。本日は、2020年の税制改正に伴って、将来的に2024年から見直し・延長がされることとなったNISAの改正ポイントを紹介したいと思います。
本記事の内容
- 2024年から一般NISAは2階建て制度に見直し、口座開設時期を2028年末までの5年間延長
- つみたてNISAは口座開設時期を5年間延長、ジュニアNISAは2023年末で終了
そもそもNISAって何?
既に知っている方、もうやってるよ!という方も多くいるかと思いますが、改めてNISAについて、少し紹介したいと思います。NISAとは「少額投資非課税制度」と言われ、株式や投資信託などを売却したときに得られる利益、配当に対してかかる税金(20.315%)が非課税になる制度のことを言います。NISAのことを知る前に、まずは得られた利益に対しては税金(20.315%)がかかる、という点を押さえておく必要がありますね。実際に、NISA口座で運用した場合とそうでない場合、手元に残る利益はどれくらい違うのかを以下で見てみましょう。
NISAを使った場合とそうでない場合
例えば、100万円で購入した株式が、120万円に値上がりし、20万円の利益を確定して売却したとします。そのとき通常の口座で運用していた場合、NISA口座で運用していた場合、以下のように手元に残る利益額が変わってきます。
・一般口座運用で売却した場合に手元に残る利益
120万-100万=20万
20万-(20万×20.315%)=15万3700円
・NISA口座(一般NISA)運用で売却した場合に手元に残る利益
120万-100万=20万
NISA口座のため非課税 20万円
見ていただいた通り、NISA口座で運用し売却することで、本来税金で引かれるはずだった4万6300円が非課税となり丸々利益がもらえることになっています。つまり、株式や投資信託で資産運用をする方は使わないととてももったいない制度ということになります。制度の詳しい解説については、金融庁のホームページがわかりやすいので、興味のある方は見てみてください。
NISAにはどんな種類がある?
NISAには3種類の制度があります。大まかな違いをまとめてみました。
名称 | 概要 | 対象商品 |
一般NISA | 年間120万円、最長5年間まで非課税投資可能。口座開設可能期間は2023年末まで。 | 株式、投資信託など |
つみたてNISA | 年間40万円、最長20年間まで非課税投資可能。口座開設可能期間は2037年末まで。 | 投資信託など |
ジュニアNISA | 0~19歳までの人対象。年間80万円、最長5年間まで非課税投資可能。口座開設可能期間は2023年末まで。 | 株式、投資信託など |
このブログを見ている人は「一般NISA」か「つみたてNISA」が対象になるかと思います。大きな違いは、非課税になる投資額と期間の上限です。自分の資産の中で、たとえば月3万円くらいを20年間積み立てて運用していきたいなと思う方は「つみたてNISA」を、余裕があるので月10万円位で積み立て運用していきたいなと思う方は「一般NISA」を活用していくと良いかと思います。具体的な運用術については、以前の記事を参考にしてみてください!
改正のポイントは3つ
今回の改正は主に2024年から開始になります。期間の延長と一部制度改正が主で、ポイントは3点です。ちなみに改正の背景ですが、金融庁は兼ねてから税制改正要望で「NISAの恒久化」を要請していたようです。それが反映されたのではないかと思います。
そもそもNISAは英国のISAという制度をモデルに作られました。英国では1999年に開始、非課税枠は年間約260万円、投資可能期間は恒久化されています。日本はまだまだ発展途上ですね。
①つみたてNISAの5年間延長
そもそもNISAは時限措置なので、現行のつみたてNISAの口座開設可能期間は2037年末まででした。それが今回の改正で、2042年までと5年間期間が延長されます。たとえば、従来の期間であれば、2020年からつみたてNISAを利用する場合、2037年までの18年間しか投資期間がなかったのですが、期間延長により、より多くの方が、十分な期間をもって制度を活用できることになります。
②一般NISAの2階建て制度への変更と5年間延長
一般NISAもつみたてNISAと同様、5年期間が延長される点は同じです。一般NISAの場合、一つ違うのは制度の内容自体も見直されます。この見直し内容がなかなかわかりづらいと言われていますが、簡単に言うと、現行の制度から2階建ての制度に変更となります。1階部分は「家計の安定的な資産形成」を促進するため、2階部分は原則1階部分で積み立て投資を行った方が、「成長資金の供給拡大」という観点で利用可能になります。
現行(2023年まで) | 改正後(2024年以降) |
非課税期間5年間 年間120万円(最大600万円) 対象商品:投資信託、上場株式等 | <1階部分> 非課税期間5年間 年間20万円(最大100万円) 対象商品:つみたてNISAと同様 <2階部分> 非課税期間5年間 年間102万円(最大510万円) 対象商品:投資信託、上場株式等 |
ちなみに、これまでNISA口座を開設していた方は、上場株式等の取引を行ったことのある方は、1階部分を利用せずに、2階部分で上場株式に投資することができます。
③ジュニアNISAが2023年末に終了
ジュニアNISAについては、利用実績が乏しいことから、2023年末で口座開設は終了します。それまでの投資分は18歳になるまで非課税で保有できるので、安心してください。
ちなみに2024年以降は、ジュニアNISA口座で保有している資産について、18歳までの払い出し制限は解除されます。
30代会社員に与える影響は?
今からNISAを始めても十分な期間恩恵を被れないと思っていた方には朗報ですよね。いずれ、NISAも海外と同様、期限なしで恒久化されるのではないでしょうか?既に一般NISA口座を開設している人は、新制度のNISAになっても自動的に移行できるようにするなど画策されているようですが、知っておいて損はないですね。
まとめ
今回は2024年から改正されるNISA制度について、その改正内容をかいつまんでご紹介しました!資産運用をしていく上では、欠かせない制度ですので、ぜひ理解を深めて活用いただければ嬉しいです。