【書評】30代が投資で得られるお金以外のものとは?「ビジネスエリートになるための教養としての投資」から学ぶ

Last Updated on 2021年5月28日 by ジョブメンズラボ

こんにちは。しんちゃんです。
今回は「ビジネスエリートになるための教養としての投資」という本の内容と感想を紹介していきたいと思います。投資に対する考え方に影響を与えてくれる本です。投資家の思想は、ビジネスマンには必須のマインドであることを痛感します。そして、資産形成という意味でも投資は早いうちに初めておくに越したことはない、と思わされる一冊でした。

本記事の内容

  • 「お金」、「時間」、「能力」はすべて資産と考えよう。投資を通じ、時間と少しのお金を有効に配分して、自分を磨く。投資は単なるギャンブルじゃない。
  • そこそこのお金と多くの時間があり、能力開発の余地がある30代は投資を始める絶好の機会!年を取ってから投資しても手遅れですよ。

「ビジネスエリートになるための教養としての投資」ってどんな本?

みなさん、今の自分の仕事にはどのように向き合っていますか?主体的に考え取り組んでいますか、それとも言われたことを淡々とこなしているでしょうか。
「受け身で働いている単なる労働者は、一生自分の給与を超える資産を形成することはできません」と著者は一蹴しています。「自分の時間と才能という資産を他の誰かから搾取されているのと同じです」と結構厳しいことを言っています。

投資しよう、貯金をしている場合ではない。ある程度の生活資金は横に置いといて、余ったお金は株式投資をして、自分の会社より素晴らしい企業に稼いでもらおう。その時、投資先の企業について考えてみよう。そうすると、ビジネスマンとしての思考力が格段にアップするはず。そして自己投資にも良い影響が表れ、相乗効果が発揮される。こんなようなことをメッセージとして書かれています。

他にもいろいろな観点から投資の必要性を説いています。人生100年時代で老後が伸びるので、十分な資金を確保するために投資は必須。今の公的年金制度は100年生きることを想定していないですよ、といった具合です。

一番驚いたのが、このままじゃ日本は貧乏な国になっちゃいますよ!といった論点です。株式や投資信託が根付いている米国とそうでない日本では、ここ20数年で、個人金融資産の額が大きく差を開いています。

1995年2019年9月
米国2343兆円9855兆円
日本1182兆円1864兆円
日米の個人金融資産の比較(本書を参考に作成)
しんちゃん

団塊の世代が一気に後期高齢者になると、貯金を取りくずしていくので、日本の先行き不安ですね。

30代にとっての投資はメリットしかない

企業を見る視座、教養が身につく

「実際に投資したら自分の投資先の会社の動きは見るようになるでしょう」と筆者は言っています。これは個別株であれば確かにそうかな、とは思います。
インデックス投資だと一つ一つの会社はなかなか見えないと思いますので。ただ、自分でも思うのですが、市場はもちろん、投資しているインデックス商品の上位企業や、そのセクター(業種)なんかの動きは見るようになりました。私なんかはIT、ヘルスケア関連のニュースは一応気にしています。

また、他の部分にも好影響がありました。現状、日本株には投資していないので、個別の企業の動きを自分から調べに行くことはないですが、ツイッターやネットニュースなどで上がってくる、企業の決算状況やPER、ROEといった指標なんかも気にするようになりました。
最近だと三菱商事なんかは「減益だけど配当性向上がってるのは減配しないから」とか、武田薬品工業なんかは「売上は買収で巨大化したけど、利益低すぎて、ROE0.9%ってやばいな」とか。
結果、投資を通じてビジネスマンとしての視座や、教養が少しずつ身についてきています。ふとした場面で、こういった会話ができるかどうかで、結構見極められちゃうものだと思っています。特に30代ってある程度の教養が必須ですよね。

「複利効果」を最大限に活用できる

投資の最大のメリットって「複利」だと思っています。それにはどうしても「時間」が必要です。元手も必要ですが、それよりも長くかける時間が必要です。
複利の観点から言えば、定年後にまとまった退職金で資産運用しても、それってあまり意味ないですよね。本当は、20代から始めても良いのですが、社会に出て、仕事に翻弄され、様々な出費もかかりやすく支出も多い年代かと思います。もちろん、そうでない堅実な方もいるとは思いますが、私は当時赴任していた札幌(主にすすきの)に投資をしてしまっていました・・
そういう点でいうと、ある程度お金が積み重なり、経済的にも精神的にも余裕があり、残りの人生もまだまだある30代って、投資をするのに最適な年代だと思います。

まとめ

今回は私が読んだ「ビジネスエリートになるための教養としての投資」について、その大まかな内容と感想を紹介しました。投資という考え方を「お金」から少し広げ、「能力の開発」や「時間の有効活用」といった観点からとらえると、より一層投資をする意義が深まると思います。時間は待ってはくれません。悩んでいる時間がもったいないです。30代で投資をまだされていない方は、今すぐ一歩を踏み出してみましょう!

>30代はキャリアのターニングポイント

30代はキャリアのターニングポイント

どんな会社でも、就職して10年も経つと一通りの手順や全体像が見えてくる。結果、よく言えば仕事に対して余裕が生じ、悪く言えばマンネリに陥ることになる。その時に、現状に甘んじて何もせず、ハンコを押すだけのルーチンワークをするか、それとも常に変化へのアンテナを高くして、いずれ必要となるであろうスキルを磨いておくかで、10年後のポジションは決まる。ジョブメンズラボは「変化へのアンテナを高く」する30代とともに成長していく。

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