Last Updated on 2020年9月28日 by ジョブメンズラボ
こんにちは!動けるぽっちゃりいーとんです。
いーとんが数年前からはまっている『Bリーグ』について、以前はマーケティングの手法についてレポートしました!
今回はBリーグができるまでの裏側について紹介したいと思います。今話題の半沢直樹よりドロドロとした本当にあった話です。
今回の内容
- チャンスを潰し続けてきたバスケット業界
- 自浄作用が働かず分裂へ
- 硬直した組織を変えるには外圧しかなかった
- 新しいことに挑戦し自分は自分で変えていけたらいいですね
Bリーグとは
公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(英: Japan Professional Basketball League、略称: JPBL)は、日本の男子プロバスケットボールリーグの統括、運営を目的とした公益社団法人。名称はBリーグ(ビーリーグ、英: B.LEAGUE)。
引用:Wikipedia
~中略
公益財団法人日本バスケットボール協会の傘下団体であり、競技の普及向上も目的として掲げている。他競技との連携も踏まえて日本トップリーグ連携機構に加盟している。初代チェアマンはJリーグ初代チェアマンも務めた川淵三郎で、現在のチェアマンはJBA副会長の島田慎二が務めている。
2016年よりBリーグとして統一、2020/2021シーズンで5年目になります。客動員数は年々増加しており259万人を超える今注目のプロスポーツです。
しかしここまで来るにはチャンスを潰し続けた過去があります。
1990年代 SLAM DUNK&NBAブーム
1990年代日本においてバスケットボールは競技人口こそ多いものの、一般の認知度はややマイナーなスポーツという位置にいました。
そういった中連載されたのが井上雄彦の漫画『SLAM DUNK』!
連載当初はマイナースポーツのバスケットはウケないといわれながらも、バスケットブームを引き起こす大ヒットとなりました。
私も漫画かなり読んでますが、やっぱり一番好きなのは「SLAM DUNK」です!
NBAのマイケルジョーダンブームも重なり、一気にバスケットボール部への入部が増加!
人気競技になれるかと思われた矢先、現状維持が大好きな日本バスケットボール協会(JBA)は、SLAM DUNKにより熱が高まることは迷惑の話だと公式に発表しました・・・
何もしなくても困らない協会からすればチャンスなんていらなかったんでしょう。チャンスに何もしない人って社内にもいっぱいいますよね。特にベテランの方で
プロ化へ一歩前進するが・・・
95年ごろバブル崩壊により実業団チームの休部が相次ぎました。
福利厚生の一環としてやってきた企業からすれば本業がピンチの中部活動の休止は仕方のない面があります。(雪印のアイスホッケー休部や東芝のラグビー撤退か?など他のスポーツでもありました。)
現状維持大好きのJBAも相次ぐ休部に重い腰を上げ、プロ化の検討を開始し1995年にバスケットボール日本リーグ機構(JBL)』を設立し、1997年にはプロ選手が誕生!
2000年には2~3年後のプロ化を視野に入れ、リーグ名を『JBLスーパーリーグ』へと改名。
日本人初のNBA選手となった田臥勇太のトヨタ自動車への入団など盛り上がりをみせました。
しかし全面プロ化へは進みませんでした。
企業としてもプロ化したら集客にお金がかかりますし、選手としてもプロになったら社員としての身分が保証されないのでわからなくないですね。
ついに分裂・・・
JBLスーパーリーグはプロ化を検討するといいながら、実態は全く進んでいませんでした。
特にチーム側に興行権を渡さないまま(=チケット売り上げ等はチームではなくJBAに入るシステム)リーグを運営していました。
この現状に怒ったのが企業母体のない新潟アルビレックスとさいたまブロンコス。
リーグとの話し合いを続けましたが決裂しJBLを脱退。2チームはbjリーグを設立しプロリーグをスタートさせました。
しかし脱退にキレたJBA&JBLはbjリーグ側に嫌がらせ開始します。
JBA&JBLいやがらせ一覧
- 日本代表をbjリーグから選ばない
- 公式審判員を派遣しない
- 連絡を取ることを禁止
- bjリーグのトライアウトを受けた選手を除籍
etc
その結果、プロリーグのbjリーグよりも、アマチュアリーグのJBLの方がレベルが高いという怪現象も起きましたが、bjリーグはショービジネスに舵を切り、ハーフタイム中のショーなどに力を入れることで観客動員数はbjリーグがJBLの2倍以上となりビジネスとしては成功しました。
JBAの嫌がらせは徹底しており、年賀状まで禁止されていたそうです。半沢直樹の世界でも嫉妬といやがらせはすごいですが、現実のバスケ界もドラマに負けてません。
黒船(FIBA)による外圧
JBLとbjリーグの分裂による冷戦が続いていた2006年、日本ではひっそりとバスケ世界選手権(現:バスケワールドカップ)の開幕を迎えていました。
またも日本でバスケットブームを起こすチャンスでしたが、13億円の赤字を出し、興行的に大失敗。
チケットも興味のないスポンサーにばらまき、会場はがらがらという事態でした。また赤字の半分は共催だった博報堂に払わせるという荒業まで行いました。
この事態に怒ったのが国際バスケットボール連盟(FIBA)。
腐った日本の態勢を改善しなさ~い!さもないと国際資格停止処分にするわよ!(黒〇検査官風)
国際資格停止処分となるとオリンピック予選にも出場することができなくなり、JBAは体制の変更が求められました。
しかし体制変更を行う総会では内輪もめに終わり7度流会。業を煮やしたFIBAは直接改革を要求しました。
FIBAの要求
- 日本バスケ協会のガバナンス(管理・統治能力)の改善
- 代表強化プログラムの確立と導入及びアンダー世代の代表と国内大会の重複問題の解決
- トップリーグ分裂、並立状態の解消
国際資格停止処分その後一本化へ
FIBAという外圧により、トップリーグの分裂解消に向け話し合いが行われました。
数年にわたり話し合いが行われ、bjリーグとの統合を目論みましたが、実業団側の言い分(資金的に選手のプロ契約化は無理)と、bjリーグ側の言い分(完全プロリーグ化)の落とし所を見つけることができません。
2012年にJBLは終了し、ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)に移行します。NBLは「プロリーグであること」を謳うも、実態は何も変わらず実業団リーグのままでした。
ついに2014年FIBAは国際資格停止処分を決定。
これにより男女ともにオリンピックを含むあらゆる国際試合に出場できなくなることになりました。
東京オリンピック開催を見据えていた日本政府・JOC(日本オリンピック委員会)はFIBAに依頼しFIBAにより直接JBAのガバナンス(組織統治)改革が行われることになりました。
その後、Jリーグ立ち上げで有名な川淵三郎氏によるJBA改革が行われ、ついに実業団側も折れ、完全プロ化リーグである「Bリーグ」が設立されました!
まとめ
今回はBリーグ設立までにドロドロの世界を紹介しました。
今回はスポーツ界の話でしたが、皆さんの会社でもことなかれ主義やチャンスを逃し続けたことで組織が硬直し何もできなくなることってありませんか?
バスケット界はFIBAという外圧で変わることが出来ましたが、毎回外圧があるとは限りません。
自ら変わるしかないですよね?私もブログ運営するようになって先月の自分と少しですが変わることが出来ました。これを読んでくれた皆さんにはBリーグに興味もってほしいですが、何か挑戦するきっかけになればうれしいです。